失敗したとはいえ、一線を越えたことは確かである。アメリカが攻撃するとすれば、北朝鮮が作戦行動のできない夜となろう。つまり、今晩だ。
ミサイルについても、これまで、夜間の発射はほとんどないと認識している。
問題は夜が明けてから移動式発射台による攻撃がどこから行われるか、である。
それを察知するため、衛星と偵察機、無人機をフル回転させることになるが、全てを察知して巡航ミサイルで破壊するのは不可能。せいぜい8割といったところか。
残ったミサイルで狙われるのは、ソウル、仁川、東京、大阪および原子力発電施設だ。
本当に怖いのは原子力発電施設だが、実際には的が小さすぎるため、誘導システムがないミサイルで狙うのはほぼ不可能。
従って、打ち込んでくるとすれば、化学兵器を積んだミサイルということになる。
とはいえ、数百発撃てるならともかく、10発程度であるなら、東京の中心部に的中する可能性は数パーセントに満たないであろう。
従って、それを把握しているなら、東京方面に撃つのはせいぜい2、3発。脅し程度である。
日本が過剰反応することを待つのだ。
一方、ソウルは極めて近いため、的中率は飛躍的に高まる。
ミサイルはソウル向けがほとんどになるであろう。
結論として、アメリカが北朝鮮を攻撃しても、なにも怖がる必要はないということである。
それよりも、この後、アメリカから自衛隊への要求が高まる方がずっと深刻だ。